二月の勝者-絶対合格の教室- ストーリー
物語の舞台は東京・吉祥寺の中学受験塾、桜花ゼミナール吉祥寺校。業界トップの合格実績を誇るフェニックスをやめ吉祥寺校の新校舎長に着任した黒木蔵人は、「トップ校とされる学校群『御三家』の合格者がゼロに終わった『残念な校舎』の『テコ入れ』をする」ために来たという。「学習塾は、子供の将来を売る場所です」と新人講師の佐倉麻衣に言い放つ冷徹な顔とは裏腹に、小学校で逆学歴差別を受ける女子生徒・前田花恋や多額の費用をつぎ込んでの不合格への不安に駆られた父との関係に苦しむ男子生徒・島津順、不登校となった公立小学校における人間関係を断ち切っての難関校合格を夢見る女子生徒・柴田まるみなどの各生徒に時折見せる黒木の温厚さや、各学力層にいる生徒への深い理解に基づく指導は、次第に生徒・保護者の心をつかんでいく。